【9月編ブルーベリー育て方】収穫が終わったら来年の準備開始

9月は一部のラビットアイ系のブルーベリーの収穫が楽しめます。
収穫を終えたブルーベリーは、来年の準備を始めましょう。

美味しく育てるポイント

収穫して食べる!
美味しく実った果実を収穫して食べましょう

来年の準備と害虫対策
害虫対策や気温が、収穫中に毛虫に刺されたりしないように対策!

ほどよく「水やり」をする
猛暑は続く、鉢植え栽培のブルーベリーは枯れないように注意が必要

9月のブルーベリーの状態

ラビットアイの中にはまだ収穫ができる晩生品種もあります。収穫を楽しんでください。
残っている果実も9月後半になると甘くならないこともあるので、ある程度のところで終わりにします。

収穫が終わった樹木は栄養不足の状態ですので、肥料を与えるなどの来年の準備を始めます。

収穫後の作業は、翌年2月までに終わればOKなので、時間があるときにゆっくり進めていきましょう。

秋の肥料と土の管理

収穫の終了後から来年のための準備をし始めることができます。
収穫後の肥料(お礼肥)や酸性度のチェックは来年の収穫に影響する大事なポイントです。

お礼肥

収穫終了後にあたえる肥料を「お礼肥」と呼び、開花や果実により栄養不足の状態のブルーベリーの木に肥料をあげます。
ハイブッシュ系のブルーベリーは7月8月には収穫が終了するので、早い時期にあげてOKです。
有機肥料へのこだわりがなければ、即効性のある化成肥料のほうがおすすめです。

真冬はブルーベリーは冬眠状態で成長も止まるので早めの肥料
肥料が遅いと耐寒性に劣る徒長した枝になることも

土の管理で重要な酸性度のチェック

ブルーベリーには酸性の土!
酸性の土じゃないと十分に肥料を吸収できません。
ラビットアイは丈夫な品種が多いので大丈夫なことがおおいですが、ハイブッシュ系の品種は顕著に弱って、最後には枯れてしまうこともあります。

PHメータはリトマス試験紙・土に挿す簡易タイプと水溶液をつかう高精度タイプなどを活用して年に1回ぐらいは測定するのをおすすめします。

測定が面倒という方は、以下の方法で様子見ながらというのも家庭菜園ならありだと思います。
・肥料はブルーベリー用の酸性肥料
・年に1回ぐらいひと握りの硫黄
・枝や葉が元気がない(変色)ときに調べて対処

9月の水やり、気温が落ち着くまで十分な水分が必要

9月の前半は8月と同様に30度を超える日が続きます。樹木がダメにならないように十分に水を上げます。
なので8月同様に以下のポイントで水を上げていきます。

  • 水やりは、日中帯を避け、比較的涼しい朝や夕方にする
  • ホースの中の水も熱くなっていないか気をつける
  • 水滴のレンズ効果で葉を傷めないように株元にあげる

ただし、暑さのピークを超えた9月は、気温やブルーベリーの状態に合わせて水分量の調整していきます。
具体的には次のようなポイントごとに量や回数を減らします。

  • 収穫が完了した
  • 秋の剪定が完了した
  • 気温30度を下回る

過度な水分は根腐れの原因になるので注意しましょう

地植え栽培での水やり

ブルーベリーは乾燥に弱いため、地植えでも水やりが必要です。
果実が残っている木で2、3日に1回、収穫後で週に1回程度が目安とされていますので、上部の葉がしおれたり、木がしなったりしますので、木の様子をよく観察して頻度を調整しましょう。
水をあげるときには、木を中心に円周をまんべんなく水やりします。そうすることでブルーベリーは吸い上げた水を全体に共有できます。

鉢植え栽培での水やり

9月だとまだ30度を超える日が多いので、鉢植え栽培では毎日水をあげていく必要があります。
乾燥が早ければ1日2回朝晩に水やりします
底から水が流れ出るほどたっぷり水を与えることで、水分補給と土中の空気の入れ替えが併せて行えます。

上でも書いたとおり、収穫・剪定・気温など条件に応じて、水やりを調整します。

ブルーベリーで台風対策は必要か?

ブルーベリーも大型の台風のときには枝が折れる、果実が落ちるといった被害を受けることもあります。
ただ、台風が集中するのは9月10月で、ブルーベリーは低木なので、比較的に被害は少ないです。

とはいえ、栽培場所や台風の時期によっては影響をうけるので、以下のようなことをしておきます。

  • 風の直撃を受ける場所であれば、予め防風ネットで周りをかこっておく
  • 鉢植え栽培の場合は、予め、鉢植えごと木を倒しておく
  • 風に飛ばされそうなものは片付ける

害虫対策

気温が30度を切ると、虫も活発になると言われています。中にはせっかく育てたブルーベリーをダメにしてまう害虫もいるので適切な対処が大事です。

ブルーベリーが枯れる原因となるコガネムシの幼虫

コガネムシは7月後半から9月にかけて産卵して、その幼虫がブルーベリーの根っこを食べます。

ブルーベリーは、地中の浅い場所に細い根を広げるため、鉢植え栽培ではコガネムシの幼虫による食害が進むとあっという間に食べつくされてしまいます。
鉢植え栽培だと、コガネムシが原因で枯れてしまうこともあるので、予防も兼ねて、殺虫剤を使ったほうがベターです。

あまり殺虫剤を使いたくない方は、コガネムシが産卵できないように木の周りをカバーしたほうがいいです。また、定期的に木を揺らして、あまりにもグラグラして根が張れないないようなら、コガネムシかもしれない考えて、少し掘り返してチェックするといいです。

秋の作業を妨害する毛虫

収穫後の肥料や剪定作業により、木の周りで作業をする機会がふえます。うっかり毛虫に触ったりしなように注意しましょう。
作業の前の週には殺虫剤をブルーベリーの木全体にまいておくと安心です。
可能な限り殺虫剤を使いたくない方は、作業前に慎重に木をチェックします。葉っぱが少ない、葉っぱがボロボロなど兆候を、木の上、横、下からよーくチェックすると見つけられることが多いです。そして、長袖・長ズボン・手袋も忘れずに。

鉢変えと挿し木

気温が落ち着き始める9月はブルーベリーの鉢変えや挿し木も成功しやすい時期です。

ブルーベリーの秋の鉢変え

  • 用土の選定: ブルーベリーは酸性土壌を好むので、ホームセンターでブルーベリー用の土として売られてものを使ったり、ピートモスをベースに自分で配合した土を使用します。
  • 根のチェック: 鉢から取り出したら、根の状態を確認し、傷んでいる部分を切り取ります。鉢植えに沿ってルーピングしているような根もとってしまったほうがいいです。
  • 鉢のサイズ: 一回り大きな鉢を選び、根が広がるスペースを確保します。
  • 水やり: 鉢替え後はしっかりと水を与え、根が新しい土に馴染むようにします。

ブルーベリーの秋の挿し木

  • 時期: 9月の気温が落ち着いてからがベター
  • 挿し木用の枝: 春から伸び始めた枝を10〜15cm程度の長さに切って使います。夏以降に伸びた、新芽だと枝は未熟すぎて、ダメになってしまうことが多いので避けましょう。
  • 土の準備: 湿らせたピートモスを使い、湿度を保ちます。
  • 水やりと管理: 土が乾かないように注意し、直射日光を避けて半日陰で管理します。

ブルーベリーは挿し木をしてから根が出るまでに3ヶ月程度かかります。あまり遅い次期に挿し木すると、冬の寒さにやられてしまうので、10月上旬までには終わらせましょう。