誰でも簡単!ブルーベリーの植え方のコツ– 美味しいブルーベリーを育ててみよう –

本内容はブルーベリーの植え方を初めてでもわかるように説明しています。コツを抑えた内容ですので、ぜひ!このページを見ながらブルーベリーを植えてください。
庭やベランダ栽培のための植え方の様々なポイントを紹介しますが、その中でも家庭で楽しむために3つのポイント意識しながら読み進めてください。

家庭栽培の最重要な3つのポイント

地中の水分量
ブルーベリーは水が大好き、でも水分が多すぎると根腐れし、最悪枯れる
ブルーベリー品種選び
身の甘さや大きさだけじゃない、家庭菜園では木の大きさや樹形が大事
鳥や害虫対策
ブルーベリーを楽しく食べたい人は対策を。鳥に食べてほしい人はなにもしない

目次

ブルーベリー栽培に最低限必要な道具

最低限の道具を紹介します。普段、園芸などをしない方は安いものでもいいので揃えましょう。ホームセンターやアマゾン・楽天で簡単に手に入ります。最初のうちは使い方が悪くて道具をダメにしたり、好みがわかってきたりするので、安いもので試してみるのが良いです。

鉢栽培なら排水性の高い鉢

当園では、苗木には軽くて安いスリット鉢(24cm)を、4年以降の成木には60L大型鉢で栽培をしています。いろんな失敗を経てこの鉢になりましたが、ポイントは水の管理です。

鉢の特性

鉢選びは非常に大事で、排水性や通気性がポイントです。具体的には素焼き鉢スリット鉢がオススメです。

それ以外の鉢でも育ちますが、最初のうちは水の与えすぎによる根腐れのリスクがあるので、排水性の高いスリット鉢や通気性の良い素焼き鉢を使うと安心です。

鉢のサイズ

鉢のサイズは苗木よりもワンサイズ大きい鉢を選ぶのが成長を早めるコツです。
・1年生苗(直径10.5cmの3.5号鉢)であれば6号(直径18cm)
・2年生苗(直径12cmの4号鉢)であれば8号(直径24cm)
・3年生苗(直径15-18cmの5-6号鉢)であれば8号(直径24cm)

ですが、テキトウな大きさでも普通に育ちます。また、真夏に1〜2日おきに水を上げることができない場合は、むしろ大きめな鉢や排水性にこだわらない鉢のほうが水枯れがなくて良い場合があります。

栽培をしてみないとわからないこともあるので、どうしても水枯れしてします人は水枯れ対策のあれこれを確認してください。また、なぜワンサイズ大きい鉢を選ぶと成長が早いのかは、地中水分量と成長の関係性にて詳しく説明します。

ハサミ

まずは、剪定ばさみを一本買いましょう。ブルーベリーは太い木ではないので、ほとんどの作業を剪定ばさみですみます。数千円すような剪定ばさみの必要はなく、ホームセンターで500円セールしているものでもOKです。

私の場合は使う回数も多いのでアルス 剪定鋏 vs-8 ロータリーというのを使ってます。あとは、摘果用に細いハサミも一応もっています。

のこぎり

4年以降の成長した木を植えるのであれば1本ほしい。成長すると剪定ばさみでは切れない太さにになり、ノコギリで切ります。年に1・2回なので安いのこぎりでも十分です。また、小さい苗木から栽培する人は3年は無くても大丈夫です。

私はSilkyのツルギカーブを使っています。カーブの形状がお気に入り。

軍手・長袖長ズボン

ブルーベリーにはイラガという嫌な虫が住み着きます。虫さされ対策に軍手や長袖長ズボンで作業をしましょう。軍手は指先までゴムがついている軍手のほうが、土いじりをしたときに爪の中に土が入ることが少ないのでお勧めです。

最近はショーワグローブのグリップという軍手を使っています。

スコップ

植え付けや植え替えの作業で必要になります、鉢植えであれば片手使いのミニスコップを、地植えであれば両手使いの大きいスコップを用意しましょう。

サイズ違いのミニスコップ2個と大きいスコップ2個を作業に合わせて使い分けてます。

ブルーベリー栽培に適した土とは

何よりも排水性、排水性の高い土で地中の水分量をコントロールします。そして肥料成分を蓄える保肥力吸収性のために酸性度もブルーベリー栽培には大事です。

初めての方はブルーベリー専用土を

初めての方は、ブルーベリー専用土をホームセンターやネットで購入するとよいです。園芸などの経験がなくて、排水性・保肥力・酸性度にピンと来ない場合、それらが適切に配合されたブルーベリー栽培であれば心配なく植え付けできますし、肥料(元肥)も入ってますので、1年目を乗り越えることができます。うまく育ちます。

こだわり派はオリジナル配合にチャレンジ

こだわり派は、鹿沼土とかピートモスを組み合わせてオリジナル配合のブルーベリー土を自分で作ったり、ブルーベリー専用土からのカスタマイズすることもできます。初めての方でもブルーベリー専用土のパッケージの裏に書かれている配合表を参考にすると簡単です。

参考までに当園の配合比も載せておきます。

簡単な酸性度の調整方法

ブルーベリー栽培で大事な酸性度、ですが正確に管理するのはなかなか難しいです。オススメの調整方法は、最初に酸性度調整したブルーベリー土で植え、その後はブルーベリー用の酸性肥料を用いて、土を酸性に維持していくことです。そして、定期的にブルーベリーの葉を観察して、変化があったら酸性度を含めて土の調整をしていきます。詳しくはブルーベリーの調子と肥料のコーナーで解説します。

栽培場所を意識した苗木選びが重要

ブルーベリーは世界中で数百種類あり、ホームセンターのブルーベリーコーナーにも10種類以上並んでいます。甘くて大きな実がなる品種にしたくなりますが、家庭菜園では快適に育てられるかという点も重要です。それには、地域・場所・組み合わせ・レア度も気にしましょう。

育てる地域がブルーベリーにあっているか

お住まい地域によって育つブルーベリー系統が異なります。一般的には以下のように言われています。
ノーザンハイブッシュ系統 沖縄以外であればOK
サザンハイブッシュ系統 沖縄以外であればOK
ラビッドアイ系統 関東より南、沖縄より北であればOK

当園は関東の茨城県にあり、ノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュ・ラピッドアイの全てを育てると言われており、あまり深く考えずに植えて、失敗を含めて楽しむというスタイルでやっています。

関東以外の方はざっくりとした情報は本などでも確認することもできますし、お住まいのホームセンターの店員さんに相談すれば、どんな品種がいいのかor売れているかは教えてくれると思います。

植える場所をチェック

植える場所の広さを確認しましょう。ブルベリーは品種によって大きく育ちます。しかも受粉の関係で2種類植えるので意外とスペースを取ります。

狭い場所や玄関アプローチであれば、樹高が2メートルにおさまるノーザンハイブッシュやサザンハイブッシュの系統にするとよいです。中には50センチ程度のローブッシュもあるので、他の植木とのバランスも取りやすく、庭が重くなることも無いです。

広い場所に植えるのであれば、大量の果実と容易な栽培が両立するラビットアイも選択肢に入れれます。ラピッドアイは樹勢があって枯れにくいものの、その樹勢により樹高3メートル・幅2メートルまで育ったりします。隣人宅の近くや家の壁の近くに植えるとこまめな選定作業が必要になり、辛くなるので気をつけましょう。

相性のよいブルーベリーはどれか

ブルーベリーは1本(1種類)だと受粉しない品種が大半なので、とりあえず2種類以上植えるのが基本となっています。2種類(2品種)は花の咲く時期が近ければ受粉相性がいいですし、離れていると受粉せずに収穫もできなくなります。調べて購入するようにしましょう。

確実性をとるか?希少性をとるか?

国内で栽培されている実績十分で確実性の高い品種であれば、ホームセンターやネットで簡単に手に入りますし、それらの品種であれば他の人の栽培記録もネットで検索できて安心だと思います。

一味違うブルーベリーの新品種にチャレンジするのもいいでしょう。品種改良により、木が丈夫で実が巨大などこれまでの課題を克服した品種がドンドン発表されています。専門の苗木屋さんじゃないと購入できなかったり、栽培情報が少なかったりしますが

植え替え・植え付け

最重要ポイント「地中の水分量」ブルーベリーは水の管理が大事と書きましたが、植え付け・植え替えもまさに水のコントールが大事です。

ブルーベリー植え付け・植え替え時期

いつでもOKですが、苗木が休眠している冬の時期に行うのが一般的です。プロの農家は農家は効率性や確実性のために冬にしますが、家庭菜園であればゴールデンウィークに家族で一緒にうえてイベントにするのもいいと思います。植え付け・植え替えに加えて、季節ごとの注意点を解説します。

地植えの流れと注意点

  1. 植え付け用の穴掘りは、広さと深さが40センチぐらいが大きさの目安です。水はけの悪い場所であれば、更に穴を深く掘って砂や軽石を入れて水が逃げやすいようにします。
  2. 地植えのブルーベリー土は、ブルーベリー土で記載したものを用いますが、その土地の土が排水性が良いものであれば何割か混ぜても大丈夫です。ただし、酸性を維持する必要があるので、鶏糞などのアルカリ性の肥料を巻いた土地であれば混ぜるのはやめておきましょう。少し畝(うね)にしておくと排水性が取れて良いです。
  3. 苗木の植え付けを整えた土にしていきます。まずポットから苗木を取り出し、割り箸などを使って外周の土を削るように軽く根をほぐします。稀にすごく土が固く、ほぐれないこともあります。無理やりほぐしてブルーベリーの根がダメにならないように、水を掛けるなどして優しくほぐしていきましょう。そして苗を畝(うね)から少しだけ深く(2センチ程度)植える。
  4. 根本にたっぷりと水をかけます。
  • 植え付け間隔の注意点:ブルーベリーの植え付け間隔は、ラピッドアイなら1.5-2メートル、ハイブッシュなら1-1.5メートルぐらいは開けるようにしましょう。あまり狭いと枝通しがぶつかって、収穫作業がやりづらいだけでなく、風通しが悪くて病気や害虫対策でめんどうなことになります。
  • 注意点水が湧きやすい場所で地表から15センチから20センチが常に湿っている場合、ブルーベリーが根を伸ばすことができずに成長しないことが多いです。大型の鉢植えでの栽培を検討しましょう。

植え替え方法

  1. プランターの用意プランターの選び方でお伝えしたように、プランターは種類ごとに特徴があります。水抜き穴が下にしかないタイプであれば、鉢底石を入れて排水性を高める必要があります。私は、排水性の高い土とスリット鉢で育てるので鉢底石は入れません。
  2. 植え替え地植えのときと同じです。苗木をポットから取り出し、割り箸などを使って外周の土を削るように軽く根をほぐします。稀にすごく土が固く、全くほぐれないこともあります。無理やりほぐしてブルーベリーの根がダメにならないように、水を掛けるなどして優しくほぐしていきましょう。水を与えやすいようにプランターの縁より数センチ低くうえます。
  3. 根本にたっぷりと水をかけて、少しプランターを揺らして土と苗木を密着させます。
  • 同サイズの鉢植えへの植え替え。何年か育て、根がパンパンで植え替えが必要だけれど、設置場所の関係等でこれ以上鉢を大きくできないことがあります。その時は根を少し小さくカットしてから植えます。暑い時期にこの作業をするときには、根をカットすると根から吸収する水の量がへるので、枝をカットしたり、葉っぱを落として蒸散量もへらしてあげます。

季節の植え替え・植え付けで気をつけていること

  • 3月 / 4月 / 5月 / 6月 / 10月 / 11月
    特に気しない
    水のコントロールは簡単、日が当たる場所において、土が乾いたらあげる
  • 7月 / 8月 / 9月 (夏季)
    本人の熱中症に注意
    苗木は半日陰に、枝や葉を落として蒸散しすぎないようにする
    水のコントロールは難しい。私は半日陰において2〜3日に一度水をあげる
  • 12月 / 1月 / 2月 (冬季)
    自分が風邪を引かない用に注意
    水のコントロールは簡単、何もしなければよい

植え付け辺はここで終わりですが、枯らさないための水やりも補足で解説します。

栽培の重要ポイントは水やりにあり

「水やり3年」栽培する場所の日光・気温・降水量・土の種類などで必要な水分量は大きく異なります。

大事なことは植物の基本。根から水分を吸収して葉っぱから蒸散するということを意識した水やりが大事です。

水やりに失敗すると枯れることも

吸収と蒸散のバランスが崩れると、木が弱り、最悪のケースでは枯れます。

私がやらかしたケース

  • 夏場の暑さで、土が乾ききって、根が水分を吸収できない。
  • 葉が少なく蒸散量が少ない状況で、大量の水やり。根が腐る。
  • 植え替えで根にダメージ。根が水分を吸収できない
  • 植え替えをしないことで良質な土がなくなる(土の保水性なし)土が乾く

鉢植え栽培での水やり

鉢植えは夏場に水枯れしやすいですが、だからといって水を与えすぎると根腐れの原因となります。

本やブログに「表面が乾いたら〜」とか「何年生苗なら何リットル」など書いてあることもありますが、あくまで参考情報として扱い、自分にあった方法を模索しましょう。

私の目安は、10号以下の小さい鉢のうちは鉢植えを片手で持ちあげて、軽く感じたら水をあげるようにしています。軽く感じなければ、夏場でも1週間とか水やりをしません。60Lとかの大きい鉢であれば地上と同じように少し土を触って見たり、気が大きなれば上部になるので定期的に与えてます

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