ブルーベリーが開花する4月!
確実な受粉で収量を増やす攻めの栽培と、木を弱らすコガネムシ対策の守りの栽培が大事です。
受粉
育てている場所で昆虫受粉か人口受粉か判断
コガネムシ対策
木が元気ない・・コガネムシ幼虫であれば即対処が必要
水やり
雨がそれなりに降り、新緑も出そろってない4月は抑えめの水やり
4月のブルーベリーの状態
3月に休眠から明けたブルーベリーは、鈴なりの花を咲かせる開花時期が4月です。
サザンハイブッシュなら4月上旬にサザンハイブッシュが、4月中旬にノーザンハイブッシュが、4月下旬にラピッドアイが咲きます。ブルーベリーは開花にたくさんのエネルギーを使い、3月以上に水分も必要になりますので、樹木の成長に合わせた管理が必要になります。
収穫量を左右する開花期の確実な受粉
何もしなくても昆虫受粉でブルーベリーは十分な収量が見込める
安定した天気が続き、近くに花壇などがある場所では自然の昆虫受粉でも大丈夫です。
ブルーベリーの高濃度で魅力的なミツに誘われて、野生のハチやアブを始めとする多様な昆虫が寄ってきます。そのため、自然受粉であっても、十分に結実します。農園主の自宅の庭のブルーベリーも何もせずに、家庭で楽しむ分の実がなります。
人口受粉
確実に受粉をさせたい方や昆虫なんて全く飛んでないって場合は人工的な受粉がお勧めです。
TVとかでリンゴ農家やイチゴ農家がやっているような感じで、ポンポンがついた綿棒で花粉をつけ、花にこすりつけていきます。また、指先で花粉をつけるような簡易的な人口受粉の方法もあります。
春のコガネムシ対策
新芽と木の状態でコガネムシ幼虫の被害をチェック
4月になると開花して、新芽からどんどん新しい葉が出てきます。ただ、明らかに元気がないときにはコガネムシ幼虫による食害を疑います。
特にこのような症状が並んだ時には根をチェックすることをお勧めします。
- 新芽が大きくならない
- 葉が黄色になっていく
- 気を揺すったらグラつく
特に鉢植え栽培は注意してください。鉢栽培で前年に地中に卵を産み落とされた場合、鉢の中に10匹ぐらいコガネムシが生息しているケースもあります。食害が進み、根の量が本来の10%程度しかなくなっていることもあります。それでは、木の成長に必要な水分が根から確保できずに、最悪枯れてしまいます。
地植えの場合には、コガネムシ幼虫がいろんなところに移動するし、ブルーベリー以外にもコガネムシ幼虫の食べ物があるので、大丈夫なこともあります。
コガネムシ被害のブルーベリーは即入院
- 発見したコガネムシは確実に捕殺
- 可能であれば土も入れ替えて、ブルーベリーを再度植える
- 地上部分を大きく切り詰める
- 1日2~3時間の日が当たる程度の半日陰で様子見
根が十分な水分量を吸収できない状態ですので、葉を減らして蒸散を抑え、水分の九州と排出のバランスを整えます。4月とはいえ、暑い日はありますので半日陰の場所で養生させると確実です。
切り詰めて、半日陰で養生するのは、コガネムシが全くいない場合でも、根の状態がよくない場合には有効な方法です。
天気が不安定な4月の水やり
当園の目安は
- 地植え:基本、何もしない。2週間に1回でも雨が降れば大丈夫。
- 鉢植え:晴天続きのとき3・4日に1回水やり。その間に雨がしっかりと降ったらやらない
- 植え替え直後の鉢植え:週に1回
4月は季節の変わり目で雨が降りやすく、意外と水をあげなくても育っていきます。開花で水分を必要とするとはい、あげすぎには注意してください。
鉢栽培は水やりの回数は多くなりますが、鉢のサイズ・木のサイズ・土の排水性で大きく変わるので、最初のうちは鉢植えを持ち上げて重さを感じてみたり、表面の土を触ってみて湿り気を感じて確認するといいです。
乾燥対策のマルチングはまだ涼しい4月に
5月になると気温が30度近くなる日もでてきます、その前に木の根元にマルチをして土の乾燥対策をします。特に鉢栽培の場合では暑さによる水切れを起こしやすいので注意です。雑草対策にも有効です。
当園では、防草シートとウッドチップを使っています。ウッドチップは厚み5~10センチぐらいになるようにしてます。
マルチの材質にはそこまで気にしなくて良いです。
ブルーベリー苗の植付け・植替えは4月でも問題なし
本格的な活動をする前に植え付けや植え替えをするのが最適ですが、それ以外の時期でも大丈夫です。
なかでも4月は植え付けや植え替えがしやすい月なので、苗を購入した人は以下のポイントを抑えつつ、早めに済ませておきましょう。
- 酸性値の低く、排水性の高い、ブルーベリー用土を使い
- 鉢栽培であれば一回り大きい鉢
- 地植えであれば十分なスペースの確保
詳しくは「誰でも簡単!ブルーベリーの植え方のコツ」をご確認ください。
苗木の状態には注意してください。ここでも根の状態が重要です。
4月は気温が25度近くになる日もあり、5月のGWは30度になることもあります。ポットから取り出した苗の根がぼろぼろの場合には、葉が蒸散する分の水を根から吸収できなくなります。